読書が好きな方におすすめの英語学習方法の一つが、英語の本を読むことです。
こちらは日本語に関する調査ですが、ベネッセコーポレーションが昨年、高校生から社会人の約3,000人を対象として行った「第1回 現代人の語彙に関する調査」によると、少しでも読書をする人のほうが語彙力が高いという結果になりました。
これは英語でも同じことで、読書をする人の方が語彙力が高くなると言えるでしょう。この記事では、以下のことについてまとめていきます。
✅英語の本を読む効果
✅レベル別のおすすめの洋書
✅英語の本が読めるサイト・アプリ【無料も】
✅洋書を使った学習法・注意点
英語の本を読むのはそんなに難しくありません!早速見ていきましょう。
本を読むことで得られる英語学習の効果【初心者にもおすすめ】
語彙力(ボキャブラリー)を増やすことができる
語彙力をつけるならば読書がおすすめです。
単語帳などを使って淡々と覚えていくよりも楽しく、文脈の中で単語を覚えることができるので定着します。また、一つの本の中に何度も出てくる単語などは自然に記憶することができるので、よりネイティブが言葉を学ぶのに近い感覚で勉強することができるでしょう。
読解のスピードがあがる・リーディング力がつく
英語の文章をちょっと見ただけでも拒否反応が出てしまう人も多いのではないでしょうか?英語で本を読むことで長文を読むことに慣れ、抵抗が少なくなります。
試験などで長文読解が苦手という方はぜひ易しい本から英文に慣れることを始めてみてください。本を読んでいくうちに、読解のスピードがあがり、さらに理解力もついてくるはずです。
正しい書き英語が学べる
本に書かれている英語は話し言葉とは違い、しっかりとした正しい文法で書かれた英語である場合が多いです。正しい文法を学ぶことは英語の勉強の基礎です!また英文をたくさん読むことで、多くの人が苦手であるライティング力を上げることにもつながります。
スピーキングを勉強している人も、一度立ち止まって本で正しい文法を身に着けることも大切です。
レベル別おすすめの洋書12選
自分のレベルに合った本を選ぶことが最重要です!筆者は昔難しい本を選んでしまい、読み終えることができずに途中で挫折してしまった経験があります…そうなってしまうと英語を読むのが楽しくないと感じてしまい、やる気も失ってしまいます。
楽しく読書をするためにも、自分のレベルに合ったものを選びましょう。
初心者向けのおすすめの洋書4選
初心者におすすめ①PEANUTS
かわいいスヌーピーたちと一緒に英語を勉強しましょう!漫画は英語の本を読む初めの一歩としてとてもおすすめです。絵が多いので内容の理解もしやすく、読んでいて楽しいこと間違いなしでしょう。スヌーピーたちのセリフは哲学にあふれており難しいものもあるので、英語を理解する勉強になります。
すべて大文字で書かれているので最初は少し読みにくいかもしれません。
初心者におすすめ②Oxford Reading Tree
イギリスの約80%以上の小学校で採用されている国語の教科書で扱われている物語の絵本です。レベルは10段階(一番下のレベルは絵のみ)に分かれており、頻繁に使う表現が繰り返し登場します。まるで英語圏の子供たちのように、少しずつ絵本を読みながら英語を勉強していくことができます。
筆者は高校生のときにOxford Reading Treeを使って一番下のレベルから読書をしていましたが、一番下のレベルでも知らない単語があったりするので勉強になりました。
初心者におすすめ③Frog and Toad
日本でも「おてがみ」という短編が国語の教科書で採用されているほど有名な本、『Frog and Toad』。
日本ではがまくん(Toad)かえるくん(Frog)という名前で親しまれています。アメリカ生まれの絵本で、中学生レベルの英語力で読むことができます。
初心者におすすめ④Short Stories in English for Beginners
その名の通り初級者から中級者までおすすめの短編集です。中学英語程度の文法で書かれており、正しい文法を学ぶのにとても役に立ちます。また英語で単語の意味の解説が書かれており、文章を読んだ後に答えるクイズもついています。
筆者が今読んでも勉強になるような基礎的な文法や単語の知識を得ることができます。
中級者向けのおすすめ洋書5選
中級者におすすめ①Charlie and the Chocolate Factory
少し長めの物語なので読み終わるには少し時間がかかるかもしれませんが、映画を観て内容を知っている人にとっては読みやすいと思います。
難解な単語も少なく、章も細かく分かれているので少しずつ読み進めるのにも向いています。
中級者におすすめ②The Little Prince
こちらも日本語で読んだことがあり内容を知っている人が多いかもしれないので紹介します。本自体は薄く、文字も細かすぎないので読みやすいです。
1943年ごろの本ですので、古めかしい英語を使っているところもありますが、それも含めて勉強になると思います。
中級者におすすめ③Winnie-the-Pooh
クマのプーさんを英語で読んでみましょう!かわいいイラストもついており、短編集なので一つ一つが読みやすくなっています。
英語圏の子供たちが読むレベルの本なので、難易度が低めです。英語がある程度読めるようになってきた方にはおすすめです。ディズニーが好きな人は、ぜひディズニーの絵本も試してみてくださいね。
中級者におすすめ④Who moved my cheese
邦題では『チーズはどこへ消えた?』といい、世界中で1000万部以上売り上げた大ベストセラーです。童話のようですが本質はビジネス書です。ビジネスの基本として、日本語で読んだことがある人もいるのではないでしょうか。
こちらはページ数がとても少ないので読みやすいです。最後まで読み切った!という達成感を感じるためにも、ページ数が少なく、さらに自分のためになる『Who moved my cheese』は英語勉強におすすめです。
中級者におすすめ④アメリカンコミック
MARVELやDCのようなアメリカの漫画、通称アメコミ。ヒーロー映画好きの方は、原作も気になるのではないでしょうか?漫画なのでイラストで内容の理解をすることができます。文字数も少なめなので読み進めやすいはずです。
スラングや文法的に正しくない英語が多いという難点もありますが、楽しく英語を読む練習をするにはおすすめです。筆者は日本語の講師もしていますが、多くの子供の生徒が日本の漫画を読んで日本語を勉強しています。漫画好きはぜひアメコミに挑戦してみてください!
上級者は好きな本を読んでみよう!おすすめ洋書3選
だいたいの英文は理解ができるというかたは、ぜひ自分の興味のあるジャンルの本を読んでみましょう。
上級者におすすめ①小説
ペーパーブックを一冊買って、読破することを目標にしてみましょう。自分の興味のあるもの、映画の原作など、好きなものを選んで読んでみましょう!
筆者が読んだ中でのおすすめは『American Sniper』『The Road』です。ものによっては専門用語が多かったりしますが、その分野の英語知識も詳しくなれるのでメリットも多いです。
上級者におすすめ②日本原作の小説
日本の本の英訳バージョンを読んでみましょう。日本の本は意外と英訳されています。自分が読んだことのある本を読むと、「この文章はこんなふうに訳されているんだ」という発見があり面白いです。
太宰治の『人間失格』といった純文学やハリウッドで映画化された伊坂幸太郎の『マリアビートル』なども英語版があります。
上級者におすすめ③自伝・伝記
偉人の伝記や俳優、ミュージシャンの伝記は、自分の興味のあるものを見つけやすいのでおすすめです海外の有名人や歴史上の人物など、自分の好きなものなら読み進めていくのも比較的簡単でしょう。
筆者はレッドホットチリペッパーズが好きなのでメインボーカルのアンソニー・キーディスの自伝を読んでいたことがあります。
【無料も】英語の本が読めるアプリ・サイト3選
Kindle(キンドル)
Amazonの電子書籍ストアです。700万冊以上をとりあつかっており、英語の書籍も読むことができます。紙の書籍を買うよりも安く、買う前に試し読みができることも多いです。アプリもあるのでさらに気軽に本を読むことができるでしょう。
またKindle Unlimitedに加入すれば、月額980円で対象の本が読み放題になります。洋書は100万冊以上含まれているそうで、好きなだけ好きな本を読むことができるようになります。30日間の無料体験もあります。
Libby(リビー)
図書館の本をオンライン上で借り、無料で読むことのできるアプリです。このアプリは、その図書館のカードを持っていないと使えないので注意が必要ですが、自分がカードを持っている図書館がこのアプリ内に登録されていればオンラインで図書館の本を読むことができるためとても便利です。
図書館に洋書がある場合は、洋書も読むことができます。
Libby App: Free ebooks & audiobooks from your library | by OverDrive
Book Dash(ブックダッシュ)
絵本が無料でたくさん読めるサイトとなっており、初心者の方におすすめです。5歳までの子供に100冊の本を届けることを理念としているため、小さい子向けの英語の絵本を無料でたくさん読むことができます。
大の大人が絵本をわざわざ買うのもなあ…と思っている人にはおすすめです。
英語で本を読むときのコツ・学習方法
多読?精読?どうやって読むべき?
英語のリーディングには大きく分けて二つの読み方があります。
一つ目が多読。多読は辞書をできるだけ使わずにレベルの低いものからとにかくたくさん量を読み、英語の文章をだんだんと読めるようになるトレーニング方法です。質よりも量という感じですね。
そして二つ目が精読。精読は中身を丁寧にじっくりと読み、内容を一言一句正しく読んでいくものです。こちらはかなり時間がかかりますが、精巧な和訳を考えながら読み進めることになります。
筆者自身は多読をおすすめします。量を読んで英語の文章に慣れること、頻繁に使う語彙力を獲得することは、初心者の方にとってとても重要です。
辞書を使いすぎない
知らない単語に出会うたびに辞書を引いていたら1ページ読むのに多大な時間を要してしまいます。おおよその流れが理解できるものであれば、あまり気にせずにとにかく読み進めていきましょう。
①わからない同じ単語が何度も繰り返し出てくる②その単語が読めないことで話が全く理解できないというもののみ調べるようにし、あとは意味を予想しながらテンポよく読んでいくことが大切です。
自分のレベルに見合った本を選ぶ
難しすぎる本を選ぶと、挫折の原因になります。英語の文章は難しい、つまらないと感じ、飽きやすくなる原因にもなるので、自分に見合った本を選ぶことから始めましょう。
自分に合う本がわからないという方は、まず子供向けの絵本といったとても簡単なものから始め、徐々にレベルを上げていってちょうどいいと思ったレベルで読書を始めましょう。
一冊読み終われると気分も上がるものです。自分がすべて読み切れるレベルの本をぜひ探してみてください!
つまらない本を無理に読む必要はない
途中でつまらないと感じたり、専門用語が多すぎて勉強にならなそうなどと思ったりした場合は無理に読む必要はありません。
自分に合う本かどうかわからない場合は紙の本を購入してしまうともったいないので、kindleなどのアプリで読み放題の本を読んだり、お試しで数ページ読んで様子をみたりしてみることもできます。
(おまけ)リーディングには英語ニュースもおすすめ
リーディング力をつけたいという方には英語ニュースもおすすめです。英語ニュースは文章読解力が上がる、語彙力が上がるというほかに、社会情勢に詳しくなったり英会話レッスンでニュースについて話し合うことができたりといったメリットもあります。
和訳がついているニュースサイトなどもあり、詳しくは英語の勉強におすすめの無料英語ニュースサイト14選!勉強の仕方もの記事でまとめています。
英語で本を読む際の注意点
デメリットも理解する
英語で本を読むことのデメリットも紹介します。
英語の本はリーディングやライティングといったスキルには効果絶大ですが、会話の習得には向きません。日本語もそうですが書き英語と話し英語は異なるため、小説に出てきた表現をそのまま使ってしゃべるとなんとも変な感じになってしまう可能性もあります。
また、集中して読んでいないと文字が上滑りして何も頭に入ってこなかったということもあり得るので、ただ量をこなそうと思ってしまうと注意が必要です。
アウトプットをすることも忘れずに
読書はインプットです。インプットのあとはアウトプットも重要です。
覚えた単語を英会話レッスンなどで使ってみる、読んだ本について英語で話をしてみる、英語で読んだ本について日記や感想を書いてみるなど、英語を使う機会を設けましょう。
英語で本が読めたらカッコいい!
ここまで本を読む英語勉強法についてまとめてきました。
洋書を読むメリットは、✅語彙力が増える✅読解のスピードがあがる✅正しい書き英語が学べるということが挙げられます。みなさんもぜひ自分のレベルに合った本で、読書を始めてみてくださいね。
みなさんの英語学習を応援しています!
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